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宮城教育大学

子どもたちの自発的で主体的な生活のうえにある学びについて考える。

研究しているわけではないのですが…
と言いつつ「ねじ」に造詣の深い門田先生。
4年ぶりに研究室を訪ねてみればまた面白いものが増えていました。
そして来年1月に仙台でものづくりのフェアが開催されるというビッグニュースが!

ロボット教室やプログラミング教室へ通うのもよいですが、できればご家庭内でも何かを作るスペースを確保して、簡単なものづくりからはじめてもらえると嬉しいです。

2015年10月以来2度目になります。
先生の授業・研究について教えてください。

 授業では中学校技術科の教員になるための機械や金属加工に加えて、小学校の生活科、高等学校の工業科の授業も担当しています。最近は3Dプリンタでプラスチックのものを作る授業も行っています。
 2016年から研究室が本格的にスタートし4年目になりました。ロボット関係やSTEM教育(※1)、台湾の教育の調査研究などをやっています。今年のゼミ生は5人で、毎年3~5人くらい来ます。ロボットを作ったり教材開発などに取り組んでいます。


3Dプリンタはどの程度進化しましたか?

 2015年と比べたら値段が安くなりました。ここにあるものは4万円程度で買えますし、2~3万円で買えるものもあります。家電量販店では見かけませんが、Amazonで買うことができます。このプリンタでは12cm×12cm×12cmまでの大きさが作れます。データを作るにはFusion 360などのCADソフトが必要ですが、無料でダウンロードできるものがたくさんあります。
 東北の先生方を対象に教員研修もずっとやっていますが、美術の先生が結構興味を持ってくれます。学生向けの授業では「仙台の名物を作ってみよう」ということで、こけしを作ったり、牛タンやずんだ餅など並べておせち料理を作りました。重箱の模様にはレーザーカッターを使いました。日頃見ていても形が頭に入っていないことが多いので、ソフトで造形するところから学生たちに取り組ませました。
 山形大学には食べ物を3Dプリンタで作っている先生もいます。また、3Dプリンタは柔らかい材料も使えます。介護で身体に付ける補助具などは硬いものはダメなので、その柔らかい材料を使って新しくサポーターの代わりになるものをモデリングしている人もいます。


10月のMaker Faire Taipei(台湾)では何を出展したのですか?

 横浜のFabLab関内のメンバーと一緒に日頃作っているものを展示しました。ロボットやレーザーカッターで作った立体物、プログラムソフトやスピーカーなどいろいろです。ワークショップもやったのですが皆さん非常に熱心でした。
 Maker Faireはプログラム系の本を出しているオライリーというアメリカの出版社が始め、世界中で開催しています。いろんな国を回って出展する人もいるので、海外のMakerと交流もできます。
 日本でもMini Maker Faireが山口県や岐阜県で開かれましたが、来年は仙台で開催します。ちょっとこぢんまりとSendai Micro Maker Faire 2020ということで出店は30団体くらい。2020年1月25日に卸町のサンフェスタが会場です。“Make:”のホームページで日にちは発表されていますので、今後はここに詳細が載ると思います。私もFabLabSENDAI-FLATと一緒に裏方をやります。盛り上がれば仙台でもMaker Faireが定着すると思うので、ぜひいらしてください。


研究室で音声で会話するロボットを開発しているそうですが。

 今年やっているゼミ生は1人ですが、毎年引き継いで進化しています。最初は一方的に喋るだけでしたが、今年はスクリーンとマイクで人が話したことに反応して返答します。ラズベリーパイ(※2)というコンピューターで、そういったことも簡単にできるようになりました。2017年に図書館案内ロボットを作り、今年は大学の工事の関係で先生方の部屋があちこち移動しているので、その案内を作っています。図書館なら「国語の本は?」と聞けばどこの棚にあるか教えてくれますし、先生の部屋も「○号館○階」のように教えてくれます。最近はこういったものも安く簡単に作れるようになったので、オリジナリティのある使い道を提案していかなければいけませんね。


最近の出版活動でのお薦めを教えてください。

 最近絵本の翻訳の監修をやりました。『知っておきたい!モノのしくみ』(ジョン・ファーンドン、ロブ・ビーティー/著 東京書籍)という本で、電気やガスのできる仕組みや車の構造、冷蔵庫が冷える仕組みなどがわかる絵図鑑です。3Dプリンターの仕組みも載っています。日本ではこういう仕組みが書いてある子ども向けの本はなかなかないんですよ。このシリーズでは『知っておきたい!人体のしくみ』と『知っておきたい!地球のしくみ』もあります。大人が見ても楽しめると思います。


ままぱれ読者にアドバイスをお願いします。

 子どもたちは本来好奇心が強く、珍しいものには何でも触ってみようという気持ちを持っています。また道具があれば、それを使って紙工作でも木工でもやってみたいという気持ちも強く持っています。ところが中学校、高等学校と進むにつれて、学校の勉強の中で何かを作るという時間は減り、クラブ活動と塾通いで自分の好きなものを作ってみようと思う時間もとれなくなっているように思えます。しかし何かを作ること、作りながら学ぶことはたくさんあります。ロボット教室やプログラミング教室へ通うのもよいですが、できればご家庭内でも何かを作るスペースを確保して、子どもたちが紙工作などの簡単なものづくりからはじめてもらえると嬉しいです。


【FabLabとは】
デジタルからアナログまでの多様な工作機械を備えた、実験的な市民工房のネットワーク。東北には仙台のFabLabSENDAI-FLATと、岩手県紫波町のFablab Shiwa | OGAL-LABがある。
Make: https://makezine.jp/
FabLab SENDAI-FLAT: http://fablabsendai-flat.com/

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